高周波誘導加熱装置
商用周波数を周波数変換装置で高周波電源に変換することによって、強い磁場を発生させます。これにより密度の高い渦電流を加熱対象ワークに誘起させます。加熱対象物ワーク(磁性体)を直接発熱させることで、レスポンスの良い加熱が実現されます。
加熱対象物に合わせたコイルの成形が可能で、さまざまな加熱装置や用途で活用できます。
※当社の加熱方式はコイル水冷方式を用いませんのでイニシャル・ランニングコストが軽減でき、インバーターも汎用品を用いますのでローコストな加熱設備が実現します。

特長
- 加熱対象物(ワーク)自体が発熱するため、加熱効率が高く(熱効率90%以上)、エネルギー損失が少ない事が大きな特長で、省エネ効果が期待できます。
- 余分な排熱が少なく周辺温度が上がりにくい。よってCO2排出量も削減できます。
- 加熱応答が早く、設定温度に対して精密な温度制御が可能です。
- コイルを冷却することにより、高温(400~500℃程度)の加熱対応が可能です。
- 加熱装置は、小型・軽量で省スペース化が可能です。
用途事例
焼嵌め加熱装置
リングワークを誘導加熱する事で、高速でワークが加熱され熱膨張します。


平板ワークの加熱事例
平板金属ワークに対し、非接触でIHコイルを移動させる事で均一な加熱を計ります。


ドラム(円筒金型)外部加熱方式
円筒ワークの外部にコイルを配備してワークを回転する事により、円周を均一に加熱します。


ドラム(円筒金型)内部加熱方式
円筒ワークの内部にコイルを配備してワークを回転する事により、円周を均一に加熱します。


棒状ライン高速加熱方式
ライン運転しているワークを高速で加熱します。


金属箔の直接加熱
薄箔であれば、アルミ・銅等の非磁性体でも加熱可能。
電極箔は塗工済でもIH可能です。


コイルの形状


主な用途
金属板・金属容器の高速加熱 | ドラム・ロール・スチールベルトの加熱 |
金型の予備加熱・サイクル加熱 | 低融点金属るつぼや加熱炉のIH加熱化 |
ベアリング鋼やツール等の高速焼ばめ装置 | ゴム・樹脂と金属の溶着加熱 |
筒状金型・パイプ金属棒加熱 | 銅・アルミ箔等の金属箔加熱 |
液体加熱 |
使用パーツ

IHコイルは絶縁処理の為モールドコーティングします。

3φ 200v 5kW仕様
装置採用事例
高周波ベアリング外輪焼き嵌め装置
ワークが沈み、2~3秒(ワークによる)で焼き嵌め可能温度まで加熱します。
